分かりやすく簡単に。イラストで解説！

第2回用途地域について～応用編～

複数の用途地域とは

面積が大きい方（過半）の用途が敷地全体に適用されます。
敷地によって決まるので、敷地内での建築物の位置は無関係です。

この敷地では、建物全体を『第一種住居地域』の用途になるんだね。

『商業地域』寄りに建てるとしても、建物の用途については敷地の過半数を占める『第一種住居地域』の規制が適用されるよ。

3つ以上の地域・区域にまたがる場合も過半を占める部分の制限を受けます。
下記の図のように、3種類の用途がどれも過半を占めない場合は、それぞれの用途地域ごとに建築可能な部分を合計し、過半を占めるかどうかで判断しましょう。

では問題です。
下図のような敷地に『病院』は建てられるかな？

建築可能な用途地域の合計が、敷地の過半数だから、病院を建てることはできるよ。

※建築プランニングソフトを使用すれば、このように複数にまたがる用途地域を設定して簡単に計算することができます。

用途の境界で分かれ、それぞれに適用されます。

敷地の広い方が適用されるんじゃなくて、それぞれの用途地域で決まっている高さに合わせるんだね。

道路斜線制限、隣地斜線制限、北側斜線制限もそれぞれに適用されます。
⇒ 高さ制限の詳細はこちら

最も厳しい規制が建物全体に適用されます。

広い方とか、建物が広くかかる方の用途が適用ではなくて、厳しい方の規制に合わせるんだね。

制限の緩いエリアに防火壁を設けることで、防火壁を境に緩い側の規定を適用してもいいんだよ。

用途地域ごとの敷地面積の面積按分（＝加重平均）で計算します。

つまりこの敷地には、600m²×66.667％＝400m²までの建物が建てられるね。
容積率の計算方法も同じだよ。

※建築プランニングソフトを使用すれば、用途地域に合せて建ぺい率や容積率も簡単に設定できます。

建ぺい率には下記のような緩和措置があるよ。

これらは建ぺい率が10％緩和されるんだ。
なお、2つの条件に該当する場合、例えば、防火地域内にある角地に耐火建築物を建てる場合などは、建ぺい率が20％緩和されるよ。