河村容治のインテリアコラム 今から学ぶ、インテリアコーディネート・トレーニング

第18回 ウィンドートリートメント(3)

カーテンのスタイルにはシンプルなものから装飾性の高いものまで、数多くのスタイルが存在します。ここでは、さまざまなカーテンスタイルとコーディネート例を紹介します。

カーテンスタイル

  • センタークロス:
    最もカーテンらしいスタイルです。中心部を固定し、少し弛みも持たせて左右に生地を分けてセットアップします。
    クロスオーバー:
    中心部が重なり合っているデザインです。クロス部分をどの程度にするかによって雰囲気が変わります。カーテンの重なりの幅は窓枠に対して1/3が基本です。
    ハイギャザー:
    裾に長めのフリルやレースでアクセントをつけたスタイルです。エレガントな雰囲気を演出します。
    スカラップ:
    カーテンの裾をアーチ型やスカラ状に開け、隙間から外が見られるようにしたカーテンスタイルです。腰窓や出窓などに多く使われます。
    セパレート:
    カーテンを小さく分割して吊るしたスタイルです。大きな窓を可愛らしく見せてくれます。
    カフェ:
    カフェや飲食店に使われたのが名称の由来です。目線を遮る位置に配置します。最近では住宅の小窓にもよく使われます。
  • カーテンスタイル

レール・ボックス・バランス(上飾り)

  • レール:
    カーテンを吊るためだけでなく、レールそのものにデザインを持たせたものもあります。カーテン生地やスタイルと合わせて空間を演出します。

    レール レール レール

    レール


    ボックス・バランス(上飾り):
    カーテンレールやブラインドの上部を隠すために取り付けますが、ウィンドートリートメントの一部として、カーテンや空間とコーディネートすることも重要です。ボックス状のものをカーテンボックス、布の上飾りをバランスと言います。

    バランス

    バランス

コーディネート例

  • クロスオーバー:
    たくさんの布と左右異なる色を使い、華やかなイメージを演出します。
    スカラップ1:
    椅子に座った姿勢で外を眺められるよう、スカラップカーテンを配置しました。
    スカラップ2:
    クラシックで装飾性の高い内装に合わせ、裾の部分にデザインのあるタイプをコーディネートしました。
    セパレート:
    出窓などの分割された窓を可愛らしく演出するのに適しています。
  • クロスオーバー

    クロスオーバー

  • スカラップ1

    スカラップ1

  • スカラップ2

    スカラップ2

  • セパレート

    セパレート

作者プロフィール

河村容治(かわむらようじ)

元東京都市大学 都市生活学部教授 博士(美術)、一級建築士、日本インテリア学会理事 CAD/CGによるインテリアデザイン教育に力を注ぐ

主な著書

「インテリアデザイナーNeoによる 一歩先行くインテリアプレゼンテーションテクニック」(共著・メガソフト)/「3DマイホームデザイナーPROで学ぶインテリアコーディネートトレーニングブック」(BNN)/「3Dインテリアデザイナーによるインテリアコーディネート入門」(技術評論社)など多数

バックナンバー