河村容治のインテリアコラム 今から学ぶ、インテリアコーディネート・トレーニング

第13回 キッチン計画の基本(2)レイアウトパターン

キッチンに入る人の数、調理するひとのこだわりや家族とのコミュニケーションの取り方、食堂との関係によって、最適なキッチンのレイアウトを決めてください。

1列型

  • 動線が長くなると効率が落ちるので、規模の大きなキッチンには向かず、コンパクトなキッチンに最適です。ダイニングと一体の場合と独立した場合があります。独立した空間のでは、背後に食器棚を並べるのが一般的で、2列型に近いレイアウトになります。
  • 1列型キッチン

    1列型キッチン

2列型

  • 動線が比較的短くなるため、作業効率がよいです。又、最もスペースを有効に利用できます。複数の人で調理する場合は通路幅を1050mmないし1200mmとるよう気を付けます。独立した場合が多いですが、対面型にしたい場合は、ダイニングとの間の壁にハッチを設けることによって、対面型にすることができます。
  • 2列型キッチン

    2列型キッチン

L型

  • ダイニングと一体になるケースが多いです。大規模になると、動線が長くなり、作業効率が落ちます。壁に向かって調理する場合が多いので、他の人とのコミュニケーションを図るには工夫が必要です。
  • L型キッチン

    L型キッチン

U型

  • 独立した空間になる場合が多いです。他のタイプと比較し、動線が短くなり、作業効率が高く、専門家や料理を趣味とする人が好むタイプです。ただ、複数の人が調理するには不向きです。
  • U型キッチン

    U型キッチン

アイランド型

  • 1列型やL型の変形で、調理台を島のように独立して配置したタイプです。周りを人が取り囲むことができるので、調理教室やパーティなどに向いています。
  • アイランド型キッチン

    アイランド型キッチン

ペニンシュラ型

  • 調理台の一部が半島型に突き出たタイプです。図の例は、L型キッチンの変形で、キッチンとダイニングを、空間の繋がりを保ちながら仕切っています。
  • ペニンシュラ型キッチン

    ペニンシュラ型キッチン

作者プロフィール

河村容治(かわむらようじ)

元東京都市大学 都市生活学部教授 博士(美術)、一級建築士、日本インテリア学会理事 CAD/CGによるインテリアデザイン教育に力を注ぐ

主な著書

「インテリアデザイナーNeoによる 一歩先行くインテリアプレゼンテーションテクニック」(共著・メガソフト)/「3DマイホームデザイナーPROで学ぶインテリアコーディネートトレーニングブック」(BNN)/「3Dインテリアデザイナーによるインテリアコーディネート入門」(技術評論社)など多数

バックナンバー