河村容治のインテリアコラム 今から学ぶ、インテリアコーディネート・トレーニング

第8回 カラーコーディネートのポイント(1)

室内の色はさまざまな要素から構成されます。カラーコーディネートを成功させるために知っておきたいポイントとテクニックを学びましょう。色や模様の効果なども生かし、より素敵なインテリアづくりを目指しましょう。

インテリアを構成するもの

  • インテリアを構成する要素は天井・壁・床以外に天井や床の見切り材でもある廻り縁、幅木や空間に配置する家具や照明器具、ウィンドウトリートメントなどがあります。これらの色調のバランスを取ることはとても大切です。
  • インテリアを構成するもの


インテリアのカラースキーム

  • カラースキームとは色彩計画のことで、インテリア空間の中でどの部分にどの色をどのくらいの分量で配分するかプランすることです。一般的に「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」の3つで組み立てていきます。
  • 「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」


組み合わせのポイント

  • それぞれのアイテムと色の面積と色の耐用年数と選び方のポイントを一覧にしたものです。
  • アイテム面積耐用年数選び方のポイント
    ベースカラー床・壁・天井70%長い飽きのこないベーシックな色
    メインカラーソファ・カーテン・キャビネット25%中程度インテリアの主役になる色
    暗すぎず、華やかすぎない
    アクセントカラークッション・ランプ・シェード・小物など5%短い雰囲気を手軽に変えられる
    個性的な柄などでもよい


柄の効果-大きさ

  • 壁紙やカーテンの柄の大きさによって、部屋の大きさの印象が変わります。大きな柄は前に迫ってくるように見えるため、部屋を狭く感じさせてしまいます。狭い部屋を広く見せたい場合は、明るい色の小さな模様が向いています。
  • 左図「壁面の模様が大きい例」 右図「壁面の模様が小さい例」

    左図「壁面の模様が大きい例」 右図「壁面の模様が小さい例」



柄の効果-ストライプ

  • ストライプ柄の場合、ストライプの向きによって部屋の大きさの印象が変わります。横のストライプは空間の横方向の広がりを見せますが、天井が低く見えてしまいます。縦のストライプは高さを強調しますが、太いストライプを広範囲に使うと部屋が狭く見えてしまいます。
  • 左図「壁面の柄が横ストライプの例」 右図「壁面の模様が縦ストライプの例」

    左図「壁面の模様が横ストライプの例」 右図「壁面の模様が縦ストライプの例」



作者プロフィール

河村容治(かわむらようじ)

元東京都市大学 都市生活学部教授 博士(美術)、一級建築士、日本インテリア学会理事 CAD/CGによるインテリアデザイン教育に力を注ぐ

主な著書

「インテリアデザイナーNeoによる 一歩先行くインテリアプレゼンテーションテクニック」(共著・メガソフト)/「3DマイホームデザイナーPROで学ぶインテリアコーディネートトレーニングブック」(BNN)/「3Dインテリアデザイナーによるインテリアコーディネート入門」(技術評論社)など多数

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