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6/26放送:THE 突破ファイル/狭小住宅シリーズ作ってみた。2025年梅雨のジメジメが気になる頃
2025.06.27
日テレ系地上波番組「THE 突破ファイル」さんから、またまたご連絡をいただき、
今回もより多くの方に建築に興味を持ってほしい!との思いで、
3Dアーキデザイナーで作成したm3daデータを提供しました。(※若干のネタバレ含む)
放送は、2025年6月26日(木)19:00~ でしたがご覧いただけましたでしょうか?
録画予約された方はそちらを繰り返し、
録画できなかった方はTVerで無料で1週間見放題ですので繰り返し、ご覧ください。
また、huluなら恐らくメガソフトがデータをご提供した13回分、
すべて見られると思いますので、それもよいかと思います。

今回は、番組に登場する狭小住宅好きの建築士さんのオフィスと、
日テレのスタジオで番組収録の様子を見学させていただきました。
(ありがとうございます!)
先方様とのお約束で写真はこれだけしか掲載できないのですが、
製品パッケージをしっかり棚に置いていただいていた
(よく映るようにコソっと角度を変えてきました)
狭小住宅好きの建築士さんと施主様との打ち合わせのシーンでは、
背景にもご注目ください。
段々な敷地を作る
今回、最も苦戦したのは敷地でした。
前の道路が傾斜ありの上に、家を建てる土台になる部分が擁壁の上で、
さらにお隣りのお宅の土地が一段高くなってそこにも擁壁があるという、
不規則な形の段々な土地でした。
3Dアーキデザイナーには擁壁機能もありますが、
今回は「敷地高低差設定」で2つの平らな土地と傾斜地で描き、
テクスチャ(石割の画像)で擁壁を表現することにしました。


「敷地高低差設定」は、以前の突破ファイル案件でも使用した機能です。
※「敷地高低差設定」は、3Dマイホームデザイナー14、3DインテリアデザイナーNeo10には搭載していない機能です。

今回はこんな風に敷地を分割し、頂点に高さを設定しました。
(敷地形状はお作りしたものとは異なります)
ちなみに、今回は物件資料の中に「座標求積表」がありました。
頂点の数は11点、各頂点とも5桁+小数点+3桁の座標値で、手入力すると間違いそうだったので
資料の中の「座標求積表」の部分を画像として切り取り、
AI(ChatGPT)に渡して、テキストにしてもらい、それをEXCELでCSVデータにして保存、
アーキデザイナーの【敷地/道路】→【座標入力】機能で取り込んでみたところ、
みごと一瞬で、正しい図面通りの敷地を描けました。
AIを活用したこの方法、おススメです。機会があったらぜひお試しください。
「座標求積表」による敷地作成については、
サポート情報「座標求積表をもとに敷地を作成する」もご参照ください。
道路は【形状作成】の【直方体】で作成し、角度を設定して、擁壁に添えています。
扉が開くシステムキッチン
2つ目は「オリジナルサイズの扉が開くシステムキッチン」という課題です。
システムキッチンのパーツはたくさんありますが、「オリジナルサイズ」なので資料の図面からサイズを拾って作成しました。
コンロとシンクと天板部分は既存のシステムキッチンのパーツから取り出し、
形状作成-直方体の組み合わせでシステムキッチンを造作しました。

お作りしたシステムキッチン。
レンジフードも収録パーツです。
操作のパネルも別のパーツからテクスチャを取ってきて貼りました。

部品に分解するとこんな感じ。
ツギハギ加減がすごいですね。
(輪郭表示で出力しています)
また、「扉が開く」の部分は、直方体で作った扉に「動作設定」で動きを設定しました。
動作設定の手順は以下のとおりです。
①直方体で作成した扉だけを選択し、
②グループ化したのち
③右クリックメニューから「パーツ配置基準点設定」で基準点を蝶番の側に設定

④改めて右クリックメニューから「動作設定」を実行し
⑤数秒後に開いた状態になるように設定します。(今回の扉ではRZに角度を設定)

ポリカーボネートの窓
最後の難関は意外なところで「ポリカーボネートの窓」でした。
ポリカーボネートの特長でもある凸凹を表現したいご様子だったので、
単に半透明なガラスというわけにはいきません。
最初は半透明の円柱を並べることを考えましたが、曲面はデータが重たくなるので、
直方体を45度回転させて並べることにしました。
曲線の凸凹ではなく直線でギザギザにはなりますが、イメージに近い「ポリカーボネートの窓」ができました。

さて、放送ではお作りした3Dデータをどう使っていただいているのか。
皆さまも、突破アイデアを楽しみながら繰り返しご覧になり、確認してみてください。
