施主の納得度が高まる!インテリアコーディネーターのための配色入門講座

カラーコーディネートの配色パターン

20世紀のアメリカの色彩学者 J.B.ジャッドが、研究した様々な色彩調和論から共通する原理を4つにまとめた「ジャッドの4原則」。
その2つめは「親近性の原理」です。「なじみの原理」とも呼ばれています。自然界の景色など日常で見慣れている色彩は調和するという原理です。

2. 親近性の原理(なじみの原理)

ナチュラル・ハーモニー配色

隣接色相か類似色相の組み合わせで、明るい色を黄色っぽく、暗い色を青っぽくすると自然に調和する配色方法です。
自然界の色の見え方は、光が当たって明るい部分は黄色みがかって見え、影の部分は青みがかって見えます。色相環でも黄色が一番明るく見え、青紫が一番暗く見えます。
これと同じように、黄みに近い暖色系の色は明るく、青紫に近い寒色系の色は暗くすることで自然と落ち着いたインテリアになります。

ナチュラル・ハーモニー配色
ナチュラル・ハーモニー配色 イメージ
ナチュラル・ハーモニー配色 カラー
ナチュラル・ハーモニー配色 パース
ナチュラル・ハーモニー配色 イメージ
ナチュラル・ハーモニー配色 カラー
ナチュラル・ハーモニー配色 パース
コンプレックス・ハーモニー配色

ナチュラルハーモニーとは逆に、自然界の色の見え方に反して、黄みに近い暖色系の色を暗めに、青紫に近い寒色系の色を明るくした配色です。

「コンプレックス」とは「複雑な」という意味です。
自然界では見慣れない配色なので「不調和の調和配色」とも言われています。
矛盾しているようですが、意外性があり新鮮な印象を与える配色です。

コンプレックス・ハーモニー配色 トーン
コンプレックス・ハーモニー配色 カラー
コンプレックス・ハーモニー配色 パース
コンプレックス・ハーモニー配色 トーン
コンプレックス・ハーモニー配色 カラー
コンプレックス・ハーモニー配色 パース
このサイトのパースは3Dインテリアデザイナーで作成しました。

作者プロフィール

河村容治

河村容治(かわむらようじ)

元東京都市大学 都市生活学部教授 博士(美術)、一級建築士、日本インテリア学会理事 CAD/CGによるインテリアデザイン教育に力を注ぐ

主な著書

「インテリアデザイナーNeoによる 一歩先行くインテリアプレゼンテーションテクニック」(共著・メガソフト)/「3DマイホームデザイナーPROで学ぶインテリアコーディネートトレーニングブック」(BNN)/「3Dインテリアデザイナーによるインテリアコーディネート入門」(技術評論社)など多数