郡山北工業高等学校では3年間の学習の成果を発表する場として、毎年「北工テクノフェア」を開催しています。

テクノフェアには企業やPTAなど外部から多数の見学者が招かれ、生徒達は日頃の学習の成果を発表します。

設計競技(コンペ)に応募

その中で、建築科の3年生は課題研究の1つのテーマとして、3Dマイホームデザイナーを使用して各大学主催の設計競技(コンペ)に応募した取り組みを発表しました。

設計競技に応募した作品はこちら

応募したコンペは以下の3つです。

  1. 第5回道都大学美術学部高校生住宅設計コンクール
    テーマ「クラブ監督の家」参加者3名
  2. 第22回日本工業大学建築設計競技
    テーマ「天と地を結ぶ家」参加者2名
  3. 第22回日本工業大学建築設計競技
    テーマ「天と地を結ぶ家」参加者2名

「以前はJW-CADで作成していたが、今回は3Dマイホームデザイナーが導入されたので両方のソフトを使用して作品を完成させました。設計製図は建築科の学習内容を全て網羅し、総合的な理解が必要となります。テーマに対する斬新なアイディアと解決方法などが必要となり、それらを表現する感性や技能、技術も要求されます。

各大学の設計競技に参加することは、外部の客観的な評価を通し全国の建築を志す同士の中で競うことになり、自分のレベル確認と今後の課題について考える良い機会になったと思います。今後は3Dマイホームデザイナーを計画の段階から活用し、3次元で建築物を考え、より良い作品を完成させ入賞できるように頑張りたいと思います。」(発表者)

制作時の流れ

4月中旬 オリエンテーション
6月 テーマ、エスキス構想
7月1日 配置図兼1階平面図作成
7月22日 2階平面図作成
8月25日 立断面図完成
8月29日 色付け、完成

学生たちの声

  • 部屋割りを簡単にやることができた。3Dで見ることができるから、完成図が想像できる。
  • 自分が設計した家のイメージがしやすくなった
  • 立体にすぐできて見やすい
  • パースが楽になった
  • きれいに作品が作れる
  • 自分がやりたいようにできる
  • 設計が楽しくなった

先生の声

製図ばかりやらせると、書き直しが発生したりするともう嫌になってしまう。 授業では製図の時間と3Dマイホームデザイナーの時間を上手に使い分けて、「楽しむ」ことも経験させる。「遊び」が学びにつながればいい。

2年時では、設計製図の時間に自分が計画した2階建て住宅を3Dマイホームデザイナーで入力し、最後にプレゼンボードにまとめて発表しますが、このとき必ず「作品のどこかに上手に洒落を効かせること」を指示しています。 設計としてはだめな完成物かもしれないが、ここに学ぶ生徒全員が設計士になることはできない、そのために空間をデザインするセンスやプレゼン表現の発想など幅広い学習をしてもらいたいと思っている。


※本レポート内のすべての情報は取材当時(2009年2月)のものです。