ミュージックCDデザイナー ユーザーズ倶楽部
   
 

   「オーディオ」と「MIDI」の違い        

  最近のパソコンでは、音楽を再生できるようになっています。ふだん何気なく楽しんでいる音楽ですが、実は2種類のデータ形式に大きく分けることができます。それが、「オーディオデータ」と「MIDIデータ」です。

  オーディオデータとは、パソコンのマイク/ライン端子から音声(声、音楽、効果音、自然音など)を取り込んで(録音して)デジタルデータに変換したもの。
  これに対してMIDIデータは、[どの音程を][どのぐらいの強さで][どのぐらいの時間演奏したか]といった演奏の情報だけを記録したものです。
  わかりやすく例えると、オーディオデータが「カセットテープに録音された情報」とすると、MIDIデータは「楽譜に記述された情報」といった違いがあります。


   WAVファイルはオーディオデータの代表格        

  オーディオデータの場合、様々な周波数の音量の時間的な変化が記録されており、これを読み出すことで再生を行ないます。

  オーディオデータを記録したファイルの代表的な存在が、WAVファイルです。
  WAVファイルは米国マイクロソフトとIBMによって策定され、Windowsが標準で対応しているオーディオデータの規格です。WAVファイルには無圧縮のものと圧縮されたものとがありますが、WAVファイルを元に音楽CDを作成する場合は、無圧縮で、「サンプリング周波数:44.1KHz/量子化ビット数:16ビット/ステレオ」というクォリティ(音楽CDと同じ)で作成されたものを使用します。


   MIDIファイルの再生にはシンセサイザーが必要        

  MIDIファイルの再生には、シンセサイザーが必要です。最近のパソコンではソフトウェアシンセサイザーがインストールされているので、これを鳴らして再生が行われます。
  さきほど、MIDIデータは「楽譜に記述された情報」と書きましたが、ソフトウェアシンセサイザーには、MIDI規格に従って複数のパートが用意されています。これが、楽譜(MIDIファイル)に従って音楽を演奏する演奏者というわけです。
  さらに、シンセサイザーにはドラム、ギター、ベース、管弦楽器など様々な楽器音色が内蔵されており、MIDIファイルに記述された音色指定の情報に基づいて各パートに楽器音色を割り当てるようになっています。
  なお、MIDIファイルは基本的に演奏情報だけなので、歌詞が含まれる「歌」を再生することはできません。
  また、MIDIデータでも実際の楽器とほとんど区別がつかないようなリアルな演奏が楽しめるようになっていますが、これはシンセサイザー側が実際の楽器を録音したデータを音色として内蔵し、これを音程に従って演奏しているためです。

  ミュージックCDデザイナー3では、WAVファイルやMP3/WMA/TwinVQファイルといったオーディオファイルだけでなく、MIDIファイルでも音楽CDの作成が行なえます。
  MIDIでオリジナル曲を作っている人は、ぜひ一度音楽CD作りに挑戦してみてください。


<木村公彦>

 

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