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大倉清教のオフィスデザインコラム「オフィスのプランは自分たちで創る!」

第3回「オフィスデザイン」に必要な技能とは−前編

オフィスデザインの実際の仕事内容を知ってもらうため、またこれからオフィスデザインを目指す人のためにオフィスデザインに必要な知識と技術を列挙してみましょう。

まず必要な基礎知識としては、

  • 事業経営や財務に関する知識
  • 建築文化や歴史
  • 空間心理や行動科学
  • 人間工学や色彩科学
  • エコロジーやバリアフリー
  • 不動産やビル運営管理
  • セキュリティやリスク管理
  • 建築や設備、特に防災や内装制限
  • 建材や間仕切り
  • オフィス家具
  • インテリア素材や加工
  • アートや植栽
  • アクセサリー
  • ファイリングやレコードマネジメント
  • LCC(ライフサイクルコスティング)
  • 情報処理やネットワーク
  • ワーカーの業務支援やオフィスサービス

…これらの基礎知識は必須ではありませんが、知らなければ、それだけ狭い視野のデザインになってしまいます。
また常にすべての分野の最新情報を入手できるようにしておくことも大切です。

次にデザイナーとしての専門能力は、

  • スペース計画
  • ゾーニングや動線計画
  • 業務効率化計画
  • 間仕切りや家具のレイアウト
  • 機器や配線のレイアウト
  • インテリアの仕上げとコーディネート
  • 色彩計画
  • 照明計画
  • 内装や家具の設計
  • 収納計画とファイリング
  • サイン計画やディスプレイ
  • 移転やリニューアル計画
  • 以上の作図やプレゼンテーション

…オフィスデザイナーには、これらをトータルにプランニングすることも求められますが、それぞれの専門的なジャンルでスペシャリストを目指すこともできます。

さらにプロジェクトの推進能力としては、

  • 企画および計画立案
  • 基本スケジュール策定
  • 推進体制の構築
  • インタビューやアンケート調査
  • 現状評価と問題発見
  • 設計要件の設定
  • 課題提示および解決の策定
  • 異なった要素間の相互調整
  • 見積もりや積算およびその査定
  • コミュニケーションとプレゼンテーション
  • 工事現場の施工管理
  • POE(入居後評価)
  • 維持メンテナンスなど運用計画

…これらの能力をデザイナー個人に求めることは無理があると思いますが、プロジェクトを推進するためには誰かがやらなければなりません。
プロジェクトチームの一員としてデザイナーが果たさなければならない仕事でもあるのです。

後編へつづく

Kepla Design Studio 大倉清教

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著者プロフィール

大倉清教
(おおくら きよのり)

有限会社ケプラデザインスタジオ(Kepla Design Studio)代表取締役社長

これまでに約2,000件のオフィスプランニング、デザインを手掛ける。
現在、FMコンサルティングやインテリアプランニング&デザイン、家具デザインなど幅広く活躍中。

著書に「オフィスインテリアのプランニング&デザイン」(共著・KBI出版)「3Dオフィスデザイナー快適オフィスの作り方」(共著・アスキー)がある。


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