本校建築科では、建築技術者・技能者になる為の基礎能力を身に付ける事を目標に、「ものづくり」を中心に授業を組み立てています。

現在、3Dマイホームデザイナーは工業科1年生には、「建築」を理解してもらう事を目的に、建築科2、3年生には2次元での間違った手書き製図の表現を視覚的に理解する事を目的に平成19年度より授業導入を行いました。

(建築科3年生については、今年度より、手書き製図、機械製図(2次元CAD)、3Dマイホームデザイナーと3つを並行し行っています。)

3Dマイホームデザイナーを使った授業

建築科2、3年生の3Dマイホームデザイナーの活用については、1、2学期中は同じ課題を全員で行います。この時期は手書きによるトレース図面作成を基本に作図方法や速度、完成度に着目し「製図」という科目と並行し授業展開しているので、課題で要求されているもの以外の3Dでの表現は求めていません。あくまでも、手書きによる曖昧な表現を3Dにより理解してもらう事が目的だからです。

3Dマイホームデザイナーは、生徒には非常に好評で、生徒間で進み方に違いが出ても、理解が進む生徒が遅れている生徒を教えるなどし、授業に集中して取り組んでいる。

3Dマイホームデザイナーコンテスト

3Dマイホームデザイナーコンテスト 応募作品

3Dマイホームデザイナーコンテスト
応募作品

「3Dマイホームデザイナーコンテスト」への応募は、1年間の最終課題(「自由設計」)で、2年生は「平屋建て住宅」、3年生は「2階建て住宅」を各自で自由にプランニングし「将来私の住みたい家」というテーマにそったものを3Dマイホームデザイナーで完成させ、建築物や空間に対するそれぞれの思いをいろいろな視点から批評して頂く事で、今後の活用方法の参考にしたいとの思いからです。

授業について

工業科1年生

「工業技術基礎」という授業において工業4科(建築科・土木科・電気科・電子機械科)の各3テーマを6時間で年間12テーマ履修する。その中の1つに“空間デザイン”の建築科のテーマがある。

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建築科2年生

「製図」の授業で手書きによる基本から教科書の課題(主に木造住宅)のトレースを行う事を中心に行う。また、「実習」の授業で【ものづくり】と3Dマイホームデザイナーの班に分かれる。3Dマイホームデザイナー班は、「製図」の授業内容と並行した形式で授業展開する。年間の最終課題では自由製作として『平屋建て住宅』のプランニングを行い、3Dマイホームデザイナーによる作成を行う。

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建築科3年生

「課題研究」の授業で【ものづくり】と3Dマイホームデザイナーの班に分かれる。今年度より「製図」の授業においても機械製図(2次元CAD)班と手書き製図班に分かれ、課題設定を全て同じとし、並行に進行するよう授業展開を行っている。3年生の【ものづくり】については、建築科が中心となり、本校工業科他科(土木科・電気科・電子機械科)との合同作品を校内に建設中である。開始にあたり、シミュレーションは3Dマイホームデザイナーを使用した。

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工業科3年生 合同課題研究
〜校内に憩いのスペースを〜

西から東方向を見た校内の様子

完成後イメージ


東から西方向を見た校内の様子

完成後イメージ


電気科による照明器具の取付け作業

完成後イメージ


シミュレーションの一部

土木科による整地と配筋作業
建築科による屋根組作業

建築科による屋根組作業


建築科による鉄骨柱建て方
及び、桁組作業

1区画完成


1区画の実物

※本レポート内のすべての情報は取材当時(2009年11月)のものです。