河村容治のインテリアコラム 今から学ぶ、インテリアコーディネート・トレーニング

第9回 カラーコーディネートのポイント(2)

室内の色はさまざまな要素から構成されます。カラーコーディネートを成功させるために知っておきたいポイントとテクニックを学びましょう。色の効果をインテリアの部位別に見てみましょう。

色の効果-天井

  • 同じ部屋でも色の使う場所によって空間の印象が違って見えます。
    天井面に床や壁よりも暗い色を配置した場合は、実際の天井よりも低く見えてしまい、圧迫感がでてきてしまいます。逆に上から覆われたような印象になり洞窟のような落ち着き感を演出することができます。
  • 天井面に床より暗い色を配置した場合

    天井面に床より暗い色を配置した場合



色の効果-壁

  • 壁の一面だけに濃い色や柄などをアクセントとして使用すると、演出効果の高い、メリハリのある空間になります。また、細長い部屋の場合、間口の狭い2面の壁を暗い色にすることで、間延びを軽減することができます。
  • 壁の一面だけに濃い色を使用した場合

    壁の一面だけに濃い色を使用した場合



色の効果-床

  • 床に暗い色を配置した場合は安定感のある落ち着いた雰囲気にはなりますが、狭い印象を与えてしまうことがあります。床の色が明るい場合は狭い部屋でも広がりが出て、開放的な雰囲気になります。
  • 左図「暗い色の床の例」 右図「明るい床の例」

    左図「暗い色の床の例」 右図「明るい床の例」



天井を高く見せる

  • 一般的に天井が高い方が広々として快適になります。床を一番暗い色にして、壁、天井の順番に明るい色にすると、天井を広く高くみせることができます。
  • 床を暗い色にし、壁、天井の順に明るい色にした場合

    床を暗い色にし、壁、天井の順に明るい色にした場合



作者プロフィール

河村容治(かわむらようじ)

元東京都市大学 都市生活学部教授 博士(美術)、一級建築士、日本インテリア学会理事 CAD/CGによるインテリアデザイン教育に力を注ぐ

主な著書

「インテリアデザイナーNeoによる 一歩先行くインテリアプレゼンテーションテクニック」(共著・メガソフト)/「3DマイホームデザイナーPROで学ぶインテリアコーディネートトレーニングブック」(BNN)/「3Dインテリアデザイナーによるインテリアコーディネート入門」(技術評論社)など多数

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